「保育園に入るけど、保育料っていくらになるの?」
保育士をしてても保育料のことなんて全く無知だった僕は、自分の子が初めて保育園にお世話に入るとなって初めてこう思いました。
周りからは「子育てはお金かかるぞ~!!」と脅かされ、まんまとビビる僕…
ということで、いい機会なのでうちの子の保育料はどのくらいの金額になるのか試算をしてみました。
同じように入園前に保育料が気になる方は参考にしてみてくださいね。
もくじ
保育料の支給認定希望を選ぶ
支給認定の種類を選ぶ
平成27年度から「子ども・子育て支援新制度」という制度がスタートしました。
新制度では、認定こども園や、新制度に移行した幼稚園・保育所などを利用する際、保育の必要性に応じて支給認定というものを受けることが必要になります。
それぞれ利用できる年齢や時間の幅、施設の種類が違いますね。
僕の場合は、子どもが0歳のうちからの保育園利用なので、認定の種類は3号認定を希望します。
保育標準時間と短時間の希望を選ぶ
3号認定では、保育してもらえる時間が保育標準時間(11時間)と保育短時間(8時間)の2種類があります。
例えば、朝7時から登園できる保育園の場合だと以下のようになります。
・保育標準時間…朝7時~夕方18時まで利用可能 18時以降預かり保育
・保育短時間…朝8時~夕方16時まで利用可能 16時以降預かり保育
※実際の利用時間などは園によって若干違う可能性があります。
利用時間が違うと、送り迎えに行く時間も変わってきますね。
また、保育時間以降の預かり保育を利用する場合には、延長保育料が加算される時間も変わってきます。
先ほどの例で、19時にお迎えをした場合では以下のように計算が変わってきます。(延長保育料1時間につき200円とした場合)
・保育標準時間の延長保育料…18時~19時の1時間×200円=200円
・保育短時間の延長保育料…16時~19時の3時間×200円=600円
※延長保育料の金額は各園によって違います。
これらの支給認定を受けるためには、保育の必要性があるのかを判断してもらう必要があります。
どんな理由でお子さんと一緒にいる時間が取れないのかということですね。
理由としては主に以下のような場合があげられます。
・就労している(パートなども含む)
・妊娠、出産する
・保護者が病気や傷害など
・同居や長期入院している親族の介護や看護など
・災害に合った
・求職活動中
・就学中(職業訓練などを含む)
・虐待やDVなどの可能性があると判断された
・育休中にすでに保育園などに行ってる子がいる
基本的には、保育の必要性は自分たちで調整できることが少なく、今の親御さんの状況などを考慮して決定されるものになります。
僕の場合は夫婦共働きなので、ここでは「就労している」に当てはまります。
お迎えの時間などを考えても、保育標準時間(11時間)を希望します。
保育料の計算方法(3号認定、保育標準時間の場合)
保育料には、国が定めた上限額というものがあります。
保育料はお住いの自治体の助成の幅によって、金額が全く違いますが、基本的にはこの金額を上限としています。
「所得の階層ごとに保育料が設定されます」とあるように、保育料は親御さんの収入によって金額が変わってきます。
保育料の階層を求める場合には、表にある「所得割課税額」というものを計算することが必要になります。
所得割課税額??って聞きなれない名前ですが、住民税の計算などに使われますね。
住民税から保育料を計算する手順
1、住民税の保育料に必要な情報を確認する
住民税は、大きく分けて市町村民税と都道府県民税に分かれます。
それぞれに所得割額と均等割額というもので構成されていますが、保育料を確認するうえで必要な項目は、市町村民税の所得割額になります。
所得割額ってどうやって確認するんでしょう?
①住民税額決定通知書から確認する
毎年5~6月ごろになると、新年度の住民税額が記載された通知書が届きます。
会社員の方の場合は給料明細と一緒に会社からもらう場合もありますね。
この中には、住民税の金額の内訳が記載されています。
たくさんある項目の中で、「市町村民税」の中の「所得割額」という項目を探します。 ここに書かれている金額によって、保育料の金額が決まります。
②源泉徴収票から確認する
市町村民税の所得割額は、源泉徴収票から計算することもできます。 ここでは僕の場合を例に、実際に計算してみます。
・課税される金額を計算する
計算には①給与所得控除後の金額と②社会保険料などの所得控除の金額を使います。
僕の場合の金額は以下になります。
・①の金額…1,752,000円
・②の金額…751,200円(内訳 基礎控除…330,000円 社会保険料控除…421,200円
所得控除の金額は、生命保険を契約されたり、扶養家族の有無などによって変わってきます。
参考までに、よくある所得控除の種類と金額をいくつかご紹介します。
・配偶者控除(年収38万以下の配偶者を扶養)…330,000円
・生命保険料控除(生命保険や個人年金などを支払った場合)…最高70,000円(金額により変動)
・地震保険料控除(地震保険を支払った場合)…最高25,000円(金額により変動)
・医療費控除(医療費を支払った場合)…年間の医療費合計-年間の所得金額×5%or100,000円のうち少ない方(最高200万円)
各家庭によって当てはまる控除の種類は違ってきますので、自分にあったものを選んで計算する必要があります。
①②の金額がわかったら①から②の金額を引きます。
①1,752,000円-②751,200円=1,000,800円
1,000円未満は切り捨てなので…1,000,000円(課税標準額)
この金額に、住民性が課税されていきます。
・調整控除を計算する
調整控除というのは、所得税と住民税の計算方法が違うことに対して、不平等をなくすために計算される控除です。
僕の場合は基礎控除の差額50,000円に対して、市町村民税分の3%を掛けた1,500円になります。
この項目も、人によってそれぞれ条件が変わってきますので、詳しく計算される際にはお住いの市町村役場に確認することをおすすめします。ちなみに僕の住んでいる自治体の内容はこちら
・市町村民税の所得割額を計算する
市町村民税の所得割額は、先ほど出した課税標準額×6%-調整控除額で出すことができます。
・1,000,000円×6%=60,000円(100円未満は切り捨て)
・60,000円-1,500円=58,500円
僕の場合は、市町村民税の所得割額は58,500円という金額になりました。
2、夫婦の所得割額を計算する(共働きの場合)
保育料の計算では、夫婦それぞれが働いている場合、それぞれの所得割額を出して合計することが必要です。
うちの場合も共働きなので、夫婦それぞれの所得割額を計算し、、さらに合算していきます。
・のんちゃん…昨年の年収約276万円 所得割額58,500円
・奥さん…昨年の年収230万円 所得割額47,400円
・夫婦の所得割額合計…58,500円+47,400円=105,900円
この合計金額が、保育料の区分を決める所得割額です。
3、保育料の区分を自治体の表にあてはめる
先ほど計算した所得割額を、国の保育料の表にあてはめてみます。
僕の希望条件は「3号認定」「保育標準時間」 そして、所得割額は夫婦合計で105,900円です。
国の上限金額は44,500円という金額でした。
ただし、この金額はあくまで上限の金額になります。
各自治体ごとに、階層をもっと細かく区分していたり、保育料を助成して、もっと家庭の負担が少なくなっている事がありますので、必ず自分が住んでいる自治体のホームページなどを確認して、自治体の保育料表にあてはめてみましょう。
ちなみに僕の場合、住んでいる自治体での保育料は27,000円でした。
国の金額よりも17,500円も安い金額なので安心しました。
まとめ
保育料の計算方法は複雑になりがちですが、住民税の通知書や源泉徴収票を利用することで、具体的な金額を知る事ができます。
夫婦の収入によって変動しますし、定期的に保育料の見直しもあるのでその都度確認することが大切ですね。
長期間お世話になる保育園なので、家計管理の面でもしっかりと把握して行きましょう。
ではでは。
※計算が複雑な方に朗報です!もっと簡単に保育料を計算する方法を見つけました。
慣れれば3分程度で計算できてしまいます。
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